Futures&Options

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- 第4章 先物を取引する
ファンダメンタル分析
ファンダメンタル分析は、先物価格を予測するために需給統計を利用することだと説明す ることができる。ファンダメンタリストは、特定のコモディティに対する供給可能量と需要 水準に関わる「現実の世界」の統計を研究する。これらの研究は、需給見通しによって正当 化される価格水準の予測を提供する。 たとえば、コーン価格を調査するファンダメンタル・アナリストは、繰越し量(最後の収 穫からの残った供給量) 、米国の作付(または作付を目的とした)面積および世界の他の地 域における生産予測等の供給情報から分析を始めるかもしれない。需要情報には、米国で飼 育される動物の数や米国から穀物を輸入する国の予想必要量などがある。 これらの基礎的な情報入力に加え、ファンダメンタリストは、天候や競合コモディティの 価格、貯蔵と運送の利用可能性や費用などの、より短期的な需給のファンダメンタルを追跡 する。これらのデータの情報源は、米国や外国政府の報告のほか、貿易機関や生産販売に関 する国際的な協会が発行する分析等がある。 上記のすべての事項は、ミクロ経済学と言われている。すなわち、それらは、コーンの供 給と需要に特有なものである。ファンダメンタル・アナリストも取引されるコモディティに 関するマクロ経済要因を考慮しなければならない。マクロ経済要因には、金融と財政政策、 インフレなどの背景となる経済状況や為替レートがある。そのようなデータは、データ自身 は調査や分析の結果であり、そのデータが公表されるときは、金融メディアで一般に報告さ れる。 まとめると、 ◦ファンダメンタル分析は、市場での需給に関する重大な問題に対処する ◦ファンダメンタル分析には、価格に影響を及ぼすかもしれない広範囲にわたるデータの 収集が必要である ◦各市場は、異なる統計の収集および分析を必要とする ◦課題は、データを適切に重み付けすることにある ◦知られていないことは、市場に多大な影響を与える可能性がある
テクニカル分析
テクニカル分析は、ファンダメンタル分析に必要な関係データすべてを知ることができる 市場参加者はいない、という理論に基づく。この理論はまた、市場が全体としてすべての関 67
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