Futures&Options

- ページ: 63
- 第4章 先物を取引する
することを可能にするためである。 株価指数、有価証券の先物およびオプションの場合は、取引所は「サーキット ・ ブレー カー」方式を採用してきた。これは、ニューヨーク証券取引所(NYBOT:New York Board of Trade)の指定するトリガーイベント、とりわけダウ平均株価(DJIA:Dow Jones Industrial Average)の特定の動きに対応して、その日の一定の時間、取引を停止するか、または 取引幅に限度を設けることである。サーキット・ブレーカー方式は値幅制限よりも複雑であ り、これまで時とともに変化してきた。したがって、最新の状況を知るためには、有価証券、 株価指数の先物およびオプションを上場する先物取引所に問い合わせる必要がある。
買い手と売り手の出合い
誰が取引所で取引できるか
上述のように、取引所の会員権または取引特権を保有する者だけが直接取引に参加できる。 そのような会員は、会員権または株式会社化した取引所の取引株を所有する者、また借主で ある。会員が所有するか、あるいは賃貸する取引特権は、その取引所のすべての市場への完 全アクセスを提供できるか、あるいは、一定の市場だけにアクセスできる限定的な特権であ る場合がある。取引所には、会員権の他の権利を有さず、許可保有者に1つの市場へのアク セスのみを認める特別取引許可を交付する取引所もある。これらの取り扱いは、しばしば、 新規の市場または低迷する市場に流動性を生み出すために行われる。 会員制取引所は、その会員権に係る流通市場を保有し、会員および会員権取得に関心をも つ当事者がビッドやオファーを提示することを許可する。 これらのビッドやオファーは、市場における該当取引所の関心の程度によって、上下する。 ただし、提示価格を支払うことは、取引所会員になる1つのステップにすぎない。なぜなら、 どの取引所も新規会員を受け入れるための厳しい手続を有しているからである。そのプロセ スには、申請書、現会員による推薦、背景検査および面接等がある。加えて、取引所は、新 会員(または取引所の取引特権を取得する他の者)に対し、当該新会員が取引所フロアで取 引を開始する前に、その取引所の取引規則と手続について勉強し、テストに合格することを 義務づけている(同程度の要件は電子取引所を利用する場合にも適用される) 。 トレーディング ・ フロアで働いている会員は、一般的に大きくは2つの種類に分類され る:
63
- ▲TOP