Futures&Options

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- 第6章 先物オプション取引
例:ストラドル 売付 コール 1 7月限 天然ガス 310 売付 プット 1 7月限 天然ガス 310、420 クレディット OB (天然ガス7月限権利行使価格 310 のコール1枚と天然ガス7月限権利行使価格 310 の プット1枚を 420 の受取で売付け) ストラドルオプションは、権利行使価格と満期日が同一の建玉であるコールとプットを用 いて、コールとプットの買付けやコールとプットの売付けを行うことである(関連する建玉 として、プットとコールの権利行使価格が異なるアウト・オブ・ザ・マネーのストラングル がある) 。ストラドルは、両方向の急な値動きや値動きの乏しさ、つまり原資産の先物契約 のボラティリティ水準の変化からトレーダーが収益を得られるものとして位置づけられる。 ストラドル注文は、1回の注文でその両レッグを作るため、つまり相殺するため利用される。 最初の例は、ストラドルの買建ての例である。トレーダーは、7月限銅の価格がストラド ルを構成する2つのオプションの対価をカバーするのに十分なほど1オンス 0.8000 ドルを 超えて上下に大きく変動すると予想している。ボラティリティの観点で捉えれば、ボラティ リティの上昇は、コール、プットともオプション料を上昇させ、ストラドルの買い方に資す る。2番目の例は、ストラドルの売建て注文の例である。トレーダーは、7月限天然ガスの 価格が 3.1000 ドル近辺で留まるか、またはボラティリティの下落によりコール、プットの オプション料が下落すると予想している。上記のストラドル注文は指値注文であるが、成行 注文も可能である。
考えてみよう
オプション取引は、リスク管理手法に優れた特徴を追加するものである一方で、利用者 (ヘッジャー)はオプションの購入価格、とりわけ長期のオプションの購入価格を実際には 法外な価格だと考えているかもしれない。フィナンシャル・エンジニアたちは精力的な取組 みで特殊なオプションや組合せの工夫により、ペイオフの変更やコスト削減を実現する手法 を開発してきた。読者の皆さんもヘッジコストの削減と期待収益をバランスさせる手法の考 案に挑戦してみてはいかがだろうか。
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