Futures&Options

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- 第4章 先物を取引する
文に合体させることにより、顧客は古い注文が成立した場合は新規の注文がまったく出され ないことを保証される。古い注文がそれでも取消し可能な場合は、新規の注文が有効となる。 最初の例では、売り付ける数量を変える。第2の例では、注文は、4月限プラチナを 658.00 指値ではなく、成り行きで買い付けることである。当該契約の一部またはすべてが 658.00 ですでに買い付けられている場合、その契約枚数は成り行きで買い付けられない。 これが、買い付けた量の重複を防ぐ。
一方が他方を取り消す注文(One Cancels the Other Order)
例:買付け 50 枚 3月限ユーロ FX 例:売付け 10 枚 4月限生牛 1.0120 または MOC OCO 68.50 ストップまたは 70.25 指値 OCO
OCO(OCO:One Cancels the Other.以下、 「OCO」という。 )注文は、2つの指図を1 つの注文に合体して、その2つの指図のいずれかが執行される場合、一方が自動的に取り消 されることをフロア・ブローカーに通知する。上記の最初の注文は、ブローカーに 50 枚3 月限ユーロ FX を 1.0120 指値で買い付けることを指示する。取引日中にその注文を 1.0120 以下で成立させることができない場合、ブローカーは公式の取引終了時間帯中に 50 枚3月 限ユーロ FX を成り行きで買い付けることを指示される。契約が、当日中に 1.0120 以下で 買い付けられた場合は、OCO の MOC 部分は有効にならない。 第2番目の注文は、フロア・ブローカーに売付ストップ注文と売付指値注文を同時に出す。 この注文が出されたとき、4月限生牛が 68.50 と 70.25 の間で取引されていると推定でき る。したがって、売付ストップは、価格下落によって引き起こされる。そして売付指値は価 格の反騰があり、売付価格が指値価格以上になると執行される。前の例にあるように、フロ ア・ブローカーは他の執行に続いて残りの注文を取り消す。
考えてみよう
米国電子先物市場が開設され、トレーダーの注文が成り行きと指値注文だけに制限された ことと、これらの市場の流動性の欠如との間に因果関係があると主張する者もいた。しかし、 開設直後、電子先物市場はより多様な注文に対応する機能を追加した。電子市場において許 される注文がこれらの2つのタイプだけしかないとすれば、取引はどのようなものになるだ ろうか。現在ピットのオープン ・ アウトクライのトレーダーが当然のことのように出す注文 (たとえば、ストップ、スプレッドおよび MIT など)にもたらす流動性と融通性を、電子シ ステムはどのように生み出すことができるであろうか。 79
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