Futures&Options

- ページ: 74
- トレーダーにとって、MIT の効果は指値に似ているが、指値価格という確定した制限の ない注文を出すことである。トレーダーは、MIT 注文を利用し、その目標価格に達したら、 いくらでも売り買いする気持ちがあると言っている。しかし指値注文の場合、トレーダーは 絶対的な指値を指定している。 たとえば、トレーダーが 10 枚の 12 月限ユーロドル契約を、96.91 で売り付ける指値注 文を出したとする。この注文は 96.91 以上で成立するか、まったく成立しないかに違いない。 「売付け 10 枚 12 月限ユーロドル 96.91 MIT」として注文を出すことは、その注文が 96.91 で売買された後どんな価格でも成立できることを意味する。これは、フロア・ブロー カーがその取引を執行することをより容易にするかもしれないが、96.91 以下の価格に終わ る可能性もある。
ストップ指値注文(Stop-limit Order)
例:買付け 例:売付け 5枚 5枚 7月限銅 1月限大豆 78.05 612 ストップ指値 ストップ 611 1/2 指値
ストップ指値注文は、その執行が指値価格またはより良い価格に制限されることを除き、 通常のストップ注文とほとんど同じやり方で利用される。上記の最初の例では、7月限銅が 78.05 セント以上で取引されるか、ビッドされる場合、当該のストップ指値注文は有効とな る。その際、その注文を手持ちしているフロア・ブローカーは、7月限銅5枚を 78.05 セ ント以下で買い付けることを試みなければならない。そして、78.05 セントよりも高い価格 は払えない。 その次の例では、1月限大豆がブッシェル当り 612 セント以下で取引されるか、オファー される場合、売ストップ指値注文が有効となる。その時点において、その注文を有するフロ ア・ブローカーは、指値価格である 611 1/2 セント以下の価格で取引あるいはオファーす ることができる場合、5枚の1月限大豆を成り行きで売り付けなければならない。 ストップ指値注文には、多くの通常のストップ注文の存在とは対照的に、市場におけるド ミノ効果を誘発する可能性がない。一方、ストップ指値注文は指値注文となり成行注文には ならないため、ブローカーが動きの速い市場では、ストップ指値注文を執行できない場合が ある。このように、ストップ指値注文と通常のストップ注文の間の違いとしては、後者が不 利な価格を費やして取引を成立させることに対する大きな保証を提供するということである。
74
- ▲TOP