Futures&Options

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- 第3章 会計、証拠およびレバレッジ
プ、注文のサイズ、口座のサイズ、特定の口座を扱うリスクおよび提供される他のサービス がある。この収入から、FCM は、フロア・ブローカレッジの費用、取引所手数料、運用お よび管理部門の従業員の給与、通信費、調査費用および家賃、ならびに営業担当者の手数料 収入を賄わなければならない。 大多数の米国の先物ブローカー会社は、先物について往復の料率を請求する。これは、先 物ポジションの建て(entering)と落ち(offsetting) 、すなわち、往復について請求される 単一の手数料を意味する。会社は、往復の手数料の半分を先物ポジションを建てるときに請 求し、残りの半分をポジションが手仕舞われたときに請求することがある。この2つの方法 は、会社とトレーダーにとって異なるキャッシュフローをもたらす。採用する方法によって、 手数料の請求は、取引を建て、かつ、相殺した後に発行される顧客の確認書に示されたり、 すべての手仕舞い取引の後に発行される売買計算書に示されることもある。その額は、顧客 の口座に1回(全額を)または2回(それぞれ2分の1ずつ)借記される。この借記は、も ちろん、取引に係る顧客の利益を減少させ、または損失を増加させる。 先物の手数料は、片道または相殺時に全額請求されるが、オプションに対する手数料は、 典型的には、片道またはポジションを建てたときに全額請求される。第6章で検討するよう に、オプションのポジションについては反対取引が必ずしも存在しないため、このようにさ れる。
口座報告書
取引が生ずるときは、それが開始取引であれ、手仕舞う取引であれ、取引確認は顧客に送 付されなければならない。実務では、顧客がその口座の現状をモニターするのに必要な、す べての情報を提供する口座報告書または日次計算書の一部として取引確認を発行することと なっている。口座報告書は、図表3. 3の典型的な口座報告書に示されるように、5つのカ テゴリーで現在の財務的情報を提供する。 1.キャッシュ・バランス。これは、キャッシュ取引(入金および出金) 、手仕舞った先 物取引についての実現損益(売買計算書から) 、買い建てたおよび/または売り建て たオプション、ならびに関連する手数料についての情報を含む。 2.先物未決済評価損益(未実現損益) 。これは、決済価格を用いて値洗いされた未決済 先物ポジションについて生じている未実現損益をいう。 3.正味財産総額。これは、キャッシュ・バランスと先物未決済評価損益を合わせたもの である。 45
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