#3 為替相場を動かす要因

為替相場はなぜ動くのでしょうか?

ファンダメンタルズ、政治、市場心理、地政学など、為替相場を動かす要因は様々です。
ここでは、為替相場が変動する主な要因について解説します。

為替相場が変動する主な要因

1.ファンダメンタルズ要因
ファンダメンタルズとは、経済活動の状況を示す基礎的な要因のことで、「経済の基礎的条件」と呼ばれています。具体的には、経済成長率、物価指数、国際収支、雇用統計などの経済指標から読み取れ、これらは相場の動向に影響する基礎的なデータとなります。
例えば、物価指数が上昇すると、モノの価値に対し通貨の価値が下がった状態(インフレ)であることが読み取れます。インフレになると、その国はモノと通貨の価値のバランスを調整するため金利を引き上げようとします。その結果、金利が上がった通貨に買いが集まり、通貨の価値が上昇することが考えられます。

2.政治的な要因
政治的な要因には、政権交代、制度変更(規制の強化や緩和)、外交問題(貿易問題)などが含まれます。
例えば、政権交代があった場合、その国の今後の政策に見通しがつかなくなれば、投資家はそれまで投資していた資金を引き揚げてしまうかもしれません。その結果、その国の通貨の価値が下落することが考えられます。

3.市場心理的な要因
市場心理とは、市場参加者の相場の先行きに対する予測、期待や不安などのことをいいます。
例えば、ニュースである国の貿易赤字が報じられ、それが市場参加者の予想よりも遥かに悪いものであれば、その国の通貨の価値は下落するかもしれません。このように、市場参加者の心理が相場に影響しているものと考えられます。

4.地政学的な要因
地政学的な要因には、テロや戦争、自然災害などが挙げられます。地震や干ばつなどが起こると、その国の経済状況が悪化し、通貨の価値が下落すると予測されます。また、テロや戦争などが発生した場合も、自然災害が起こるのと同様に経済にも悪影響を及ぼすと考えられることから、その国の通貨の価値は下落するかもしれません。

まとめ

その国の通貨を買いたいと思う投資家が増えれば通貨の価値は上昇し、売りたいと思う投資家が増えれば通貨の価値は下落します。FX取引を行うにあたっては、なぜ、その国の通貨を買いたい(売りたい)と思う投資家が増える(減る)のか、その要因を知ることが重要です。また、為替相場の変動がFX取引を行ううえでのリスクの一つとなるので、注意が必要です。

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