#1 FX取引とは

FX取引の特徴や沿革について

「FX取引」について、その特徴と沿革を解説します。

FX取引の特徴

・FX取引は、差金決済により取引を行います。
差金決済とは、一般の外国為替取引とは異なり、通貨の現物売買を伴わず、買い付け通貨の対価とその通貨の売り付け対価の差額の授受により決済することをいいます。FX取引では、証拠金を事前に入金してから取引する仕組みとなっています。
・FX取引は、為替相場の状況に合わせて、売り買いどちらからでも取引を行えます。
・FX取引は、レバレッジをかけて取引を行えます。
少ない元金でそれ以上の取引が行えますが、その反面、元金以上の大きな損失を被る可能性があります。
・FX取引は、スワップポイントが発生します。             
FX取引では、異なる通貨の交換を行うと同時に、それに付随する金利の交換も行われます。その金利差の調整分がスワップポイントとして発生し、顧客はそれを受け取る場合と支払う場合があります。

FX取引の沿革(FX取引に係る主な法規制の変遷)

今では投資家に広く知られるようになったFX取引ですが、これまでどのような経緯を辿ってきたのでしょうか。

● 1949年 外国為替及び外国貿易管理法(略称:外為法)の施行により、為替取引を原則禁止。
● 1980年 外為法の改正により、為替取引を原則自由化。貿易等に関する為替取引は認められたが、取引が可能なのは“銀行を中心とした金融機関のみ”とされ、個人が為替取引を行うことはできなかった。(個人の外貨投資の手段としては、「外貨預金」や「外貨MMF」が一般的であった。)
● 1998年 改正外為法(題名から「管理」を削除し、「外国為替及び外国貿易法」となる。)の施行により、一般企業や個人が為替取引を行えるようになり、国内でFX取引がスタート。
● 2005年 金融先物取引法改正。従来、FX取引を規制する法律がなかったため、業者と顧客との間のトラブルが頻発していたことから、金融先物取引法が改正され、同法による規制の対象となった。
● 2007年 金融商品取引法の制定。金融先物取引法、外国証券業者に関する法律、有価証券に係る投資顧問業の規制等に関する法律および抵当証券業の規制等に関する法律は廃止され、金融商品取引法に統合された。
● 2009年 金融商品取引業等に関する内閣府令の改正によって、顧客から預かった証拠金の区分管理方法が信託銀行等への金銭信託に一本化され、FX業者等が破たんした場合でも証拠金が保全されるようになった。
● 過当投機の防止や個人投資家保護の観点から、2010年に「レバレッジ上限を50倍」、2011年に「レバレッジ上限を25倍」とするよう規制された。
● 2017年「法人店頭FX取引に係る証拠金規制」が導入され、法人顧客に対しても証拠金規制が設けられることとなった。

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