Futures&Options

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- 第4章 先物を取引する
刻み注文は、徐々に大きな建玉を増加するために利用される。この例では、フロア・ブ ローカーは成り行きで 10 枚買い付け、全部で 100 枚買い付けるまで注文の残りを一連の 指値注文として取り扱う。この注文はまた、 「成行(MKT) 」の代わりに注文の最初の部分 の指値価格、たとえば 60.00 などで出すこともできる。
スプレッド注文(Spread Order)
例:スプレッド 買付け 50 枚 売付け 50 枚 例:スプレッド 買付け 売付け 5枚 5枚 7月限原油 12 月限原油 5月限コーン 5月限大豆 2.90 プレミアム 大豆 OB 0.60 プレミアム 12 月限 OB
スプレッドは、同一または関連する先物市場での買建玉および売建玉を同時に含むポジ ションである。スプレッド注文は、単一の注文でスプレッド・ポジションの買建ておよび売 建ての要素(またはレッグともいう。 )の両方を成立させるか、または相殺するために利用 される(スプレッドについては、第5章で詳しく説明する) 。 最初の例は、市場内または限月間のスプレッドの注文である。スプレッドの各レッグは同 一の先物市場でも受渡月が異なる。これは、スプレッドの最も典型的なタイプである。第2 の例は、商品間のスプレッドの注文である。つまり、各レッグの市場は、関連するが異なる。 これらの例では、 「プレミアム」 、すなわちスプレッドの一方のレッグよりも他方に高い価 格が指定される。スプレッド注文は、 「成行」でも出すことができる。過誤を避けるため、 各スプレッド注文の買付け側は最初に書かれなければならず、またスプレッドという用語を 用い、これを各注文の指示事項部分より先行して記載することが必要である。 「またはより 良い価格」を示す記号「OB(or better) 」についても留意する必要がある。
スイッチ注文(Swith Order)
例:スイッチ 買付け 2枚 6月限金 売付け 2枚 4月限金、 2.90 プレミアム 6月限 OB スイッチ注文は、ある受渡月から別の限月まで既存の先物建玉を動かすために利用される。 そのような注文は、見かけとフロアでの取扱いでは、スプレッド注文にきわめて似ている。 「スプレッド」の代わりに、 「スイッチ」を利用することは、主に、その取引の一方が新規の 建玉であり、他方が相殺であることをブローカー自身の部署に対して知らせる手助けとなっ ている。 77
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